GHQ/PHW(公衆衛生福祉局) Weekly Bulletin復刻資料の提供について

概要
当サイトは、文部科学技術省科学研究費「日本の近代化と健康転換」の研究成果を公開することを目的とするものです。
本研究の一環として、GHQのPublic Health and Welfare Weekly Bulletinを復刻した電子資料(PDFファイル)を公開しています。
Weekly Bulletinとは
Weekly Bulletinは、GHQ/SCAPの公衆衛生福祉局(PHW)がまとめた、府県軍政チームへの連絡文書です。公衆衛生福祉局長のサムス准将は
「この週刊広報には二つの目的があった。一つはこの広報は府県軍政チームの担当官に全国的レベルで何がなされつつあるかについてのおおよその認識を持たせ、意見交換の媒体として役立たせることであった。その二は、この広報は正式の命令として下達されつつある最高司令官の指令を、前もって府県軍政チームの保健福祉担当官に知らしめることであった。(C.F. サムス 著、竹前栄治 編訳、『GHQサムス准将の改革』、桐書房、2007年、pp.79-80)」
と後に語っております。
このWeekly Bulletinを分析することにより、GHQ/SCAP/PHWの活動の概要をつかむことが可能となります。本復刻版では、カーボン式複写で字が滲んで判読が難しい文字を解読するなどして読解を容易にし、また電子ファイル化することにより全文検索等の機能を使えるようにしました。多くの方々に本復刻版をご利用いただき、占領期の保健医療史研究が盛んになることを祈念しております。
復刻資料利用上の注意
  1. 当サイトで公開している電子資料(以下、本資料とよびます)は、国立国会図書館憲政資料室に所蔵されているGHQ/SCAP文書(マイクロフィッシュ)の中から、 PHW(公衆衛生福祉局)のWeekly Bulletin を選出し、マイクロフィッシュからコピーとして文書を焼き付け、その文書を電子ファイル化して復刻したものです。Weekly Bulletin は1945 年10 月14 日の週のものから1951 年3 月まで存在します。(ただし、1949年8月下旬より2週に一度の発行となり、「Weekly」ではなくなっています)
  2. 復刻に際しては原文に忠実であることを第一としたので、明らかに誤記と思われる単語もそのままにしています (その部分は網掛けで読者に注意を喚起するようにしています)。ただし、1 行における字数や1 ページにおける行数は復刻に際していたフォーマットで構成したので原文に忠実ではありません。なお、原文に表記されている日本円を表す「¥」は、フォント の都合上で一部は”yen”と復刻してあります。判読不能の部分は####と表記するか、日本語で判読不能と記しました。
  3. Weekly Bulletin はPreventive Medicine といった章立てで構成される本文のほか、月毎・週毎の伝染病統計(Communicable disease report)や性病統計(Venereal disease report)といった付録統計資料、本文に関連するメモランダム等の行政文書、(ごく数回であるが)添付配布先リストで構成されていますが、本資料では本文のみを掲載してあります。(初期においては区分が曖昧なため、付録資料も一部復刻してあります) なお、伝染病統計、性病統計は別途公開を検討中です。
  4. 本資料の原本は前述しましたように国立国会図書館に所蔵されているGHQ文書マイックロフィッシュ(さらにその原本はアメリカ合衆国国立公文書館に所蔵)ですが、本資料に関する著作権は作成者である杉田聡に帰属します(国会図書館に確認済み)。
    したがって、本資料を著作権者の承諾なしに転載・頒布することを禁じます。
    ただし、教育研究等の個人的利用(ダウンロードや印刷含む)は承諾を得る必要は特にありません。また、本資料を部分的に引用として研究論文等で用いることはできますが、本資料を主として研究論文において利用する場合は、著作権者にご連絡ください。
  5. 本資料からその一部を引用する場合は、読者が書誌情報 にアクセスしやすくするために、本資料のページだけでなく国立国会図書館のマイクロフィッシュ番号を付記することをお勧めします。(例:Weekly Bulletin, Jan. 6- Jan.12 1946 (PHW-05187))。マイクロフィッシュ番号については、別途、書誌情報対照表をご覧下さい。
  6. 本資料の復刻においては最善の注意のもと原文に忠実に行いましたが、転記間違い、読み間違いをしている可能性はゼロではありません。研究論文等で引用する場合は念のために原文を確認されることをお勧めします。本資料の間違いによる損害の責任は負いかねます。
  7. 本資料の作成は科学研究費「基盤研究費C(課題番号:16590426)」の研究助成を受けました。
  8. 本資料についてのすべての問い合わせは、
    大分大学医学部看護学科 杉田聡()までお願いいたします。